「いつもいつもいつも!!何なんだよ!!僕はここに居る!!何で誰も気付いてくれないんだよ!!僕はアメリカじゃない!!カナダなんだよ!!もう何回同じ台詞を言ったら良いのうんざりだ!!飽き飽きする、こんな事を繰り返すだけの日々なんてまっぴらごめんだ!!ねえ、何とか言ったらどうなんですか!?黙っていないで返事して下さいよ、イギリスさん!!」
「ご、ごめんカナダ、俺が悪かった・・・」
「本当にそう思ってます・・・?」
「え・・・」
「本当にそう思ってるんですか?」
「何だよ、お前、今日なんか変だぞ・・・」
「変じゃありません、いつもは怒ってその場の空気を悪くしちゃいけないとか色々考えた結果あんな弱々しく受け答えしていますが、本当はずっとこの想いを吐き出したかったし叫びたかったです」
「ああ、うん、お前結構溜め込む方、だからな・・・」
「分かっていたならどうして察してくれなかったんですか、仮にも育て親でしょう」
「ぐ・・・すま「もう良いですどうせ僕の事なんて存在感の薄くて弱々しくていつもメイプルの事しか考えない奴だし別にそんなに気を遣わなくて良いとか思ってたんでしょうどうせ・・・」
「ば、馬鹿そんな訳あるか!」
「おーい二人とも!!何してるんだい」
「本当君って空気読まないよね」
「か、カナダ・・・俺ちょっと用事を思いだしたから!!じゃあね!!」
「おい、アメリカ!!」
「怒ったカナダは俺の手に負えないよ、ここは触らぬ神に祟りなしって事で!」
「そんなのが通るとでも?」
「なっ!!カナダいつの間に」
「は、早い・・・」
「丁度良かった僕、君にも言いたい事がたくさんあったんだ、聞いてくれるよね?兄弟」
「う、もうやだよ君怒ったら本当えげつなくなるから・・・」
「え、何それ意味分からない」
「ううう・・・」
「大体君敢えて空気読んで無いんじゃなかったっけ?最近本当に空気読めてないって思う事が多々あるけどあれも敢えてなのかい?いい加減にしてくれよ、忙しい時にこっちの都合も考えずに押しかけて家散らかすし冷蔵庫の食べ物という食べ物を食べつくすし、それで君は少しも悪いと感じないのかな?散らかしたら普通は少し片付けて行こうとか食べ物なくなったら買い足しておこうとかいう発想は、出ないんだろうね、君は・・・本当、君脳味噌砂糖漬けにでも何でもなってるんじゃないかな、凄く面白いよ、それから君は自分が良ければ他人の事は二の次にする癖あるよねさっき例に挙げたのもそうだけどもっと日常的な事、例えば一緒に出掛けた時、君は自分の都合であちこち行き先変えるくせこちらの事は気遣わない連れ回されて疲れる時だってあるのに休み無しで次の店に行こうだとか、やっぱり気が向かないからこの映画はパスだとか、この店よりあっちの店の方が楽しそうだとか!!あらかじめ映画の事だとか店の事を調べてた僕はどうすれば良いのかな?そこに行くのを楽しみにしていた僕はどうなるのかな?ああ、でも君は自分が楽しければそれで良いんだよね、だから友達がイギリスさんと日本さんだけなんじゃない?思えば二人とも良く君なんかと付き合ってられるよね、今までに腸煮えくり返る事もあったんじゃないかな、数え切れない位、それでも彼らは君よりも僕よりもずっと大人だから君のその我が儘に甘んじて付き合ってくれてるんだろうね、まあ心の中ではどう思ってるのかりもしないけど、ねえアメリカさっきからどうして黙っているの、『敢えて』空気は読まない主義なんだろう、だったら読まずに何か言ってみせてよ、さあ早く」
「ふ、ふふ・・・俺が喋って良いのかい?更にややこしい事になると思うけど良いのかな?いや良いんだよね君からの許可も貰った事だしね、いつもみたいに涙浮かべながらしおらしく君の長ったらしい小姑まがいの言葉を聞いてあげようと思ってたけど俺もちょっと今日機嫌が悪いんだ、ごめんね、いつもみたいな俺じゃなくて、全く最初俺はこうならないようにちゃんと君にいつも通り接してあげたのに・・・でもそれを壊したのは君だ、だから文句は言わないでくれよ、じゃあ反論させて貰うよ、君は俺に迷惑をかけられてばかりだというけれどじゃあ君は俺に迷惑をかけてないっていうのかい?それは自惚れにも程があるよカナダ、俺が君に迷惑をかけたように君だって俺に同じ事をしているんだぞ、それに気付かず人の事ばかり指摘するなんてどうかしてるよ君の脳味噌こそ幸せのメイプル漬けできちんと機能してないんじゃないかい?君って何であんなにやる事成す事遅いのかな、カナディアンタイム?何それそう言えば許されると思ってるのかい?毎回君と出掛ける度にスローペースな君に合わせてあげてる身にもなってくれよ、疲れたのに休みなしで次の店に行かないといけない状況にしたのは紛れもない君自身だ、映画だって君のペースでなければちゃんと観れていた、友達が日本とイギリスだけだって?それが何だって言うんだい、君にじゃあ友達は居るの?誰からも気付いてもらえずいつもその腕の中のクマに話掛けているだけの君にとやかく言われる筋合いは無いね、我が儘に対して甘んじてでも良いから付き合って貰える友人を君こそ作ったらどうだい?」
「お断りするよ、君が一方的に友達だと思っているような関係よりは大分マシだろうからね」
「何をもってして一方的なんて言葉を使っているんだい?そんなの君の知る所じゃないだろう」
「そして君の知る所でもない筈だ、丁度良いじゃないか君の言うオトモダチのイギリスさんがここに居るんだし本人に聞いてみれば良いだろ」
「後で泣きべそかかないでくれよ」
「それはこっちの台詞だね」
「という訳だイギリス、はっきり言ってやってよあの分からず屋にさ」
「ええ、そうですよイギリスさんはっきり言って下さい目の前の分からず屋に」
「………」
「イギリス多弁な君がいつまでもだまってるなんて気味が悪いよ、言いたい事があるなら言えば良い、雄弁は金だからね」
「口出しするのも無粋かと思い黙っていたがお許しも出た事だし喋らせて貰おうか、いつものように耳に心地良い言葉ばかり聞けるとは「いや、もうお前まで張り合うなよ」
あとがき
(最後の言葉はフランスお兄さんです、イギリスは空気を読んでカナダやアメリカのように長台詞を言おうとしましたが更にややこしい事態になるので止められました)