踊りに踊った会議、見かねたドイツが10分休憩を言い渡し俺は休憩所でインスタントの紅茶を飲んで再び会議室に戻る為廊下を歩き会議室の扉を開けると、そこには
「五月蠅い!離せこのメタボ!!鬱陶しい」
「もう嫌だ!元の日本に戻ってくれよお!!」
「耳元で喚くな、嗚呼これだから餓鬼は!」
「お、俺はどうすれば、二人が喧嘩しているのに・・・ああぁ・・・イ、イタリア!!」
「うん、ここは俺に任せてドイツ、日本少し落ち着こう、ね?」
「な、なんだよ、これ・・・」
あの礼儀正しく空気を読み発言を慎む日本が足をどかりと会議机の上に置きアメリカに暴言を吐いている、よく見てみれば先程まできっちりと着られていたスーツはネクタイが緩んだり上着のボタンが全開でかなり緩い着こなしになっている、険悪な雰囲気を醸し出す日本と半泣きのアメリカの横ではドイツがおろおろと視線を彷徨わせる、普段はつり上がった眉が今はハの字になっていて情けなさそうな顔つきだ、そしていつもなら自分からこういう喧嘩事は仲裁に入る筈なのにドイツはそれをせずあろうことかイタリアに助けを求めた、求められたイタリアもイタリアで普段のヘタレでヴェーヴェー言っている姿が嘘のようにその顔つきはキリッとしていて落ち着いた様子で日本に語りかける、なんだこれ俺が休憩室行ってる間に何があったんだよ
「あ、イギリス!!君日本とドイツとイタリアを元に戻してよ!!出来れば日本優先で!!」
「アメリカ!一体これどうなってんだよ!」
俺の姿を見つけたアメリカはらしくなく俺に助けを求めてきた、説明を求める俺にアメリカが言った事を要約すると、休憩中日本とドイツとイタリアが話している時、アメリカが日本に飛びついた、日本はアメリカの重みに耐えきれず倒れ、それに気付いたドイツが日本を支えようとしたのは良かったがアメリカと日本の重みに耐えきれず倒れ、傍に居たイタリアもそれに巻き込まれ3人共床で頭を打ってしまったらしい、そして倒れた3人が起きたらこんな有様になってたって訳だ、ああ、うん、これはアメリカが悪い・・・
「君ならなんとか出来るだろ!?ほら、あれだよ、エビ天かなんかの奇跡でさ!!」
「ブリ天だばかあ!!こんなケースは初めてだからな、奇跡でも治せるかどうか・・・」
「もう、何でも良いからとにかくやってみてくれよ!!日本達がこのままじゃ心臓に悪いんだぞ!!」
「ったくしょうがねえなあ・・・」
珍しく俺を頼って来たアメリカに少し良い気分になった俺は懐からステッキを取りだす、フランスがそれを見て、うわ、お前そんなもん常備してんの・・・?と胸糞悪い声を出したから取り敢えず2、3発殴って俺は声を張り上げる
「ほぁた!!」
キイン!!
「どういうつもりだ、この毛虫眉毛・・・」
「に、日本・・・」
「跳ね返した、だって・・・So cooooooool!」
俺が放った魔法を日本はどこからともなく取り出した日本刀で弾き、鷹の様に鋭い目で俺を睨みつける、正直すげえ怖い、普段穏やかな奴だっただけに尚更、それに毛虫眉毛ってなんだよこの眉毛は紳士の証なんだからな、ばかあ
「奇声を発したかと思えばこちらに向かって攻撃してくるなんて本当西欧の文化は複雑怪奇だな反吐が出る、そちらから攻撃したんだ切り捨て御免も止む無しで構わないだろう?」
すらりと長い日本刀を構え日本は刺付き警戒心だらけの声で俺に話かける、まさかこんな事になるなんて思わなかった日本に攻撃されて無事でいられる自信なんて、ない、日本刀は卓越した者なら銃弾だって綺麗に切断する事だって出来るのだ、日本の国民が出来る事を日本が出来ない筈はない、己の手に最も馴染んだ獲物を持つ日本に対して俺が持っているのはこのステッキたった一本、そしてその攻撃は今まさに跳ね返されたばかりだ、勝ち目なんてある訳ない、良い案なんて全く思い浮かばない、俺はこの先の展開を想像してごくりと唾を飲み込んだ、国民の皆ごめん、俺、しぬかも・・・
「日本、止めて」
俺が覚悟を決めたその時俺を庇うようにイタリアがす、と俺の前に立ちはだかる
「幾らなんでもそれはやり過ぎだよ、それにイギリスは悪意があった訳じゃない、本気で日本の事攻撃しようと思ってたならこっそりやれば良かった筈だよ、でもイギリスは隠そうともせずに日本に向かってステッキ振ったよね、そもそもステッキから出たのは日本に害を与えるものだったのかな?俺はイギリスが日本にそんな事をするなんて思えない、フランス兄ちゃんならともかく・・・だから日本、ここは刀を納めてくれないかな?」
なんだ、こいつ・・・滅茶苦茶格好良いじゃねえか、お前本当にイタリアかよ、いつもみたいにぼけぼけしてねえし目開けてるしへたれねえし、誰だよお前、別に庇ってくれたのが嬉しかった訳じゃないんだからな、イタリアの言葉に日本はしぶしぶと言った様子で刀を鞘に戻した、にしても今の日本達の性格は普段と正反対だ日本は礼儀正しさが行方不明だしイタリアはへたれねえしドイツは弱々しいし、やっぱりこれ頭打った影響だよな、アメリカの奴とんでも無い事しでかしやがって、まあアメリカもこうなるなんて思ってなかったんだろうけど
「イタリア君が言うなら仕方ない、命拾いしたな眉毛」
「だから眉毛っていうな!!ばかあ!!」
「鬱陶しい、この位で涙目になるな、それでも男か!!」
「日本もっと言ってやるある!!」
ヒートアップしそうな口論に終止符を打ったのはロシアだった
「ふふ、皆とっても楽しそうな時にごめんね、そろそろ会議始めたいなあ僕」
口調は柔らかいがロシアの表情は有無を言わせないものがあった、心なしか表情が怖い
「僕今回の会議の議事録提出しないとダメなんだよね、会議が終わらないと議事録が提出出来ないでしょ、そうなるとウォッカをゆっくり飲む事も出来なくなっちゃうんだよね、一日の楽しみをブチ壊しにされると僕困るな、だから、ね?」
その一言で各々渋々だが座席に座る、ロシアはそれを満足気に見渡して隣で気絶しているフランスの脇腹をえい、という掛け声で殴る声の割に殴った時の音が重かったがまあそれは気にしないでおこう、フランスだしな
あとがき
(途中で煮詰まったのでここまで、頭を打って性格が反対になる枢軸の話でした設定が活かしきれてないですね)